教員紹介vol.13 鳥山武弘 先生

毎回、本ブログ上で本学通信日本画コースの教員お一人を
ピックアップし、作品と共にご紹介していくこの企画。


第13回は、
鳥山武弘 先生です。
先日京都では鳥山先生ご担当の剥製スクーリングが開催されました。
あらゆる鳥を長年実際に飼育し、観察し続けてこられた先生のご意見は京都剥製スクーリングになくてならないものです。
今回は先生のこれまで描いてこられた、愛らしい鳥達が飛び、佇む作品の中から5作品を
ご紹介頂きました。先生お人柄のような優しい、情感溢れる世界が広がっています!
東京剥製、来月も京都剥製と続きますが、スクーリングでの学びがその後の大画面作品にも繋がる
ことを示して下さっている作品群です。

--------------------------------------------------------------------------- 

鳥山 武弘   Toriyama Takehiro
 担当科目:1年次科目



















都会から緑多き山の中に越して約3年。
庭で好きな植物を育て、鳥寄せの餌台も作り、季節ごとに来る鳥たちを画室の窓越しに目を細め見ていると気付けば筆を持つ手も止まっている事の多いこの頃。
また旅先では思いがけない鳥や花、風景との出会いに感動したり。まさしく一期一会。
心に留めじっくりと温め、いつの日か画面に登場する時が来るまで。




--------------------------------------------------------------------
【作品紹介】




「空華の森」 F150号 2004春季創画展


ひっそりとした森の中の水辺に集う鳥たち。こんな美しい水場の森があればと。






「花を訪ねて―西行庵―」F150号 2004創画展


桜の名所、吉野。その一番奥の西行庵。桜散る頃訪れる人も少なく「うそ鳥」の美しい声が響き辺り一面桃色に染まる。傾いた庵で西行も同じ景色を見ていたのか。






「花を訪ねて―遺跡の町―」F130号 2005春季創画展


金色の空にヤツガシラが飛び立った。赤いひなげし咲くイタリアの廃墟で。






「待宵譜」F130号 2008春季創画展


カラスウリが白いレースのような花を開き、マツヨイグサも月も野の池に姿を映す夏の宵。蛍もあちこちで光り出す。





「黒い鳥」F100 2009春季創画展


熱帯に棲む妖しい黒い鳥。にわかにスコールが降り注ぐ潤いの金色の刻。





--------------------------------------------------------------------

【プロフィール】


鳥山武弘(トリヤマ タケヒロ)

 1963 大阪市に生まれる
 1985 嵯峨美術短期大学専攻科修了
 1986 上村淳之先生に師事
 1989 創画展初入選
 1990 東京セントラル美術館日本画大賞展
 1991 京都日本画選抜展(大三島美術館買上)
 1992 青垣2001年日本画展(毎日装飾美術館長賞)
 1997 京都美術展(優秀賞)
 1998 京都新聞日本画賞展(優秀賞)
    芸術祭典「京」選抜出品
 2004 京の今日展(京都府文化博物館)
 2009 第1回 京都日本画新展(美術館「えき」KYOTO)
 2011 日本画きのう・京・あす展(京都文化博物館)
 2013 個展(芦屋市谷崎潤一郎記念館)

 創画会会友、日本美術家連盟会員、京都日本画家協会会員